UGCは「タダの広告」じゃない。CPAを38%下げた現実的なやり方
2025.9.11

あるD2Cコスメの案件で、広告CPAが頭打ち。打ち手はUGCの本気運用でした。結論から言うと、CPAは6,200円→3,840円(-38%)。やったことを隠さず共有します。
やったこと
- マイクロクリエイター120名へ種まき。DM一斉送信はせず、選定理由を1人ずつ明記。
- 投稿は強要しない前提でテスト配布。反応の良い20名にだけ追加依頼(有償)。
- 使用許諾を明文化(広告転用・2次利用・期限・タグ表記)。支払いは現物+1〜2万円/本のレンジ。
- 生成UGCを編集し直して縦長9:16に統一。フック差し替えでABテスト(結論先出し/Before→After/質問型)。
- 反応トップの3本はホワイトリスティング配信(本人アカウント名義の広告)に切替。
見えたこと
- 「綺麗すぎるUGC」は信用されない。生活者の“手触り感”が効く。
- 初速は保存率・送信率が先行指標。CTRは後追いで上がる。
- 権利処理を雑にすると、後で100%炎上する。許諾と台帳管理が命。
コスト感(ざっくり)
- 商品・配送・人件費込みで1名あたり約4,000〜7,000円。追加依頼は1〜2万円/本。
- 使えるUGC歩留まりは全体の約15〜20%。最初から“歩留まり前提”で母数を用意する。
失敗と修正
- DMテンプレを使った週は返信率が半減。個別化を戻して回復。
- 権利条項に「広告プラットフォーム名の列挙」が漏れ、再取得で1週間ロス。二度とやらない。
まとめ
UGCは無料ではない。正しく設計すれば、最も安く強い“他者の言葉”になる。費用を可視化し、権利と歩留まりを織り込んだ前提で回すのが現実解です。
